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​会社概要

ダイワアドテック株式会社 代表取締役社長 熊代 琢様  インタビュー

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「目指しているのは“オンリーワンの商品”、

使命感を持ってできるものです。」

設計も製造もみんなお客様の方に向いているという風にしたいです。

お客様へのサービスはより付加価値の高い人間にしかできない仕事ですから。

社長に就任されるまでの経緯をお話頂けますか?

高校を卒業してお酒の問屋さんに就職しました。父親は創業社長で要は反抗して家を飛び出したみたいな形ですね。

24歳の時に親父から手伝ってくれということで呼び戻されるまでそこでトラックの運転手をしていました。

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社長就任のきっかけはやエピソードなどお話頂けますか?

平成元年にこの会社に入社しました。

その頃は15人ぐらいの社員がいました。前にいた問屋さんはとても元気が良かったんですけど、ここはすごく暗い雰囲気で、昼食時の食堂もお通夜みたいにシーンとしていました。親父がワンマン経営だったので、みんな親父の顔色ばかり見て仕事しているような感じでした。僕自身も凄く確執があって、自分がやろうと思う事が取り入れてもらえず対立していました。

ある時社員がどんどん辞めていったんですね。

理由はどこもそうだと思うんですけど、一番は人間関係です。

もう一つは、会社の将来性が見えず不安を感じ辞めて行かれる方が多かったです。でも、そうやって人が入れ替わっても社風が変わらないんです。

わが社の主力製品アジャスターボルトは、当時は非常にニッチな隙間製品であんまり競合がいなかったので、ずっと右肩上がりでバブルが崩壊してからも変わらず来られました。

ですが、他社が進出してきてシェアを奪われ始めました。

親父は常に逆転満塁サヨナラホームランを狙うような性格で、新製品開発に会社の身の丈に合わないぐらいの投資をするんです。だから売り上げが下がるとそれをカバーしようと更に新製品開発に投資をし、会社の経営状態が悪くなり2000年のITバブルが崩壊したときから何度も倒産の危機を繰り返しました。

しかし、倒産の危機を迎えてはなぜか不思議なことに色々あって盛り返すんですね。

あんまり何回も倒産の危機から盛り返すので、顧問税理士からは“神風が吹いた”と言われていました。ですが、リーマンショックの時は最大の危機で資金繰りにも走り回って、もういよいよもうダメかなと思いました。

この時ばかりはさすがに税理士さんにも“もう神風は吹かないですよ”って言われました。

 

ですがこの時も盛り返したんです。

 

液晶テレビの需要であったりだとか、我々のユーザー企業さんは機械設備メーカーさんですので、中国企業の需要が盛り返すと我々の製品も買っていただけるので、それに助けられたりだとかでリーマンショックの前の数字ぐらいにまで戻るところまで来たんですけれども、その矢先に東日本大震災です。

そこからタイの洪水の問題だとかユーロ危機だとか円安だとか、色んな事があってずっと危機と盛り返しの連続でした。

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就任後感じた事や学ばれた事は?

うちは製造会社と販売会社の2社ありまして、2010年から製造会社の社長になりました。とはいっても、名前だけで全て親父が実権を握っていたので、自分の思う通りには何もできません。ですが、2014年から新卒採用を自分の裁量で始めました。今までは頭数を揃えるという考え方で人が減ったら人を入れるというやり方だったのですが、そうではなくて、10年後の会社を見据えた人の育成を考えて新卒採用を始めました。

それから設計開発を親父の方針で全部アウトソーシングしていたんですが、ユーザーさんの求めているものを具現化する開発部隊はこの会社の肝であると思い、2017年からは設計開発部門も新卒採用を始めました。

その年に銀行さんや顧問税理士さん、それからお取引様からもう80歳になる親父に“一度体を壊したこともあるし、もう年齢的に無理がある。代を変わったらどうか”と勧められ、渋々ながら代表から退き僕が代表取締役になりました。そのころ色々経営者として勉強していく中で“心の経営”っていう部分でパッと明るい光が見えたような感じがしたんです。

今まで自分のうまくいかなかった原因はこれかと直感的に感じて、まず自分が変わらないといけないと思いました。そう気付いて心持ちは変わったんですが実際行動が変わるまでは時間がかかりました。代表取締役に就任はしましたがまだ自分の思うようにはさせて貰えなかったです。

しかし、翌2018年の3月に親父が急に亡くなったんです。

これで自分の思う通りにできると思いました。しかしよく考えたら社員は動揺しますよね。

だって、全然意見が違う私が主導権握ったら会社がどう変わるか不安な筈です。だから自分の思うようにできると思っていたのに上手くいかなかったです。

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その時ある方から“創業者の喜ぶ事をやりなさい”と言うアドバイスを頂いたんです。何をしたら親父が喜ぶのか考えたときに真っ先に思い出したのは、従業員を家族のように大切にする事、その次にお客様を大切にする事、そして自社の製品に愛着を持つ事の三つでした。そう思った時に行動が変わっていったんです。

今までは通り一遍の挨拶しかしていませんでした。なんなら“挨拶をしてやっている”という気持ちで挨拶をしていました。それが自分から相手の名前を呼んで気持ちを込めてやる挨拶、例えば体の具合はどうかとか、ご家族は元気かとか、仕事の調子はどうかというよう、事を訊ねながらみんなに声を掛けていったんです。“いきなり何なんだ”とばかりにまあびっくりしていました。

しかし、それを毎日全社員にずっとやることによって、関係性がすごく変わっていったんです。

心を開いていない状態から相手がだんだん心を開いてくると、こっちの言う事を理解して貰えますし、僕も社員の言う事をだんだん理解できるようになりましたし、人それぞれ立場が違えば考え方も違う、人と意見が違うのも当然のことだなと受け入れる心が生まれましたし、“挨拶は人の心と心を繋ぐ金の鎖”っていう風に言われていますが正しくそうだと思いました。

お客様に対しても、今までは社員の手に負えないような大変なクレームがきたら、正直逃げているところもあったんですが、それを逃げずに“これはお客様の為だ”と自分から進んでやっていくようになりましたし心掛けました。

ピータードラッカーや松下幸之助さんの言葉ではないですが、自分たちが提供したいものを売るのではなくお客様が求めているもの、市場が求めているものを自分たちが提供するようにする、常にお客様がスタートでお客様が一番っていうことを口が酸っぱくなるほどみんなに言っています。

 

あと、朝礼に力を入れました。

朝礼を社員教育の場であると位置付けて“活気のある社風”にしていく為に、まずみんなで大きな声を出して、そして笑顔で、キチンとお辞儀は揃えるという事をベースにしてプラス“笑って歌って踊る朝礼”をしようという事でやっています。そういったことを毎朝して、元気を出して、みんなと気持ちを合わせていこう、そういう社風にしていこうという取り組みをしています。お陰様でお客様から“元気の良い、気持ちの良い挨拶”とお褒め頂いていますし、助け合いの精神が芽生えて良い意味の仲の良さが生まれたように感じます。

社長が目指す会社とは?

(今はコロナや米中貿易摩擦の影響もあり売り上げはちょっと厳しい状況なんですが)売上は環境やお客様がある事なので、自分たちの力でどうにもならない事もあります。もちろん売り上げ目標もありますが、自分たちの努力でやり切れる事はしっかりやり切ろうという事で、今期は原価率の更なる削減を具体的な目標数値を立てて取り組んでいます。“当たり前の事を当たり前にする”という事を徹底的に行う事に注力しています。

目指しているのは“オンリーワンの商品”使命感を持ってできるものです。我々の強みを活かせる大手を含め他社さんがやらない我々の土俵で勝てる勝負をしていかないといけません。

営業が現場へ行ってお客様が気付いていないお客様の問題点をしっかり見つけて、それを解決するための提案をしていく、設計開発の人間もお陰様でかなり増えましたので、営業が設計開発を一緒になってお客様に提案をしていくという方向で動いて貰っています。

あと僕はAIロボットができることは全部AIロボットにやってもらうつもりでいます。まず業務の事務処理ですね。

スモールAIということで見積もり回答を全部自動でAIにやってもらう様にしているところです。そして設計も製造もみんなお客様の方に向いているという風にしたいです。

お客様へのサービスはより付加価値の高い人間にしかできない仕事ですから。

そして、しっかり人を育てて、ゆくゆくは独立してもらう人がどんどん出て来て欲しいと考えています。独立するだけの力を身に付けて、自分の力でしっかり稼げる人にどんどん出てきて貰いたいです。そうした人がどんどん出てきて、我々はまた新しい人を採用し育て、また独立して行ってという流れが出きたらと思うと、それは会社として目指すべきだと思います。その一環としてやっぱり人としての教育、人としてしっかりした人になって頂くという人間教育が会社の中に必要になると考えています。

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やっぱり人としての教育、

人としてしっかりした人になって頂くという人間教育が会社の中に必要になると考えています。

​ダイワアドテック株式会社

​会社概要

商号:ダイワアドテック株式会社

http://www.daiwa-adtech.com/

​●住所:〒 561-0825 大阪府豊中市二葉町2-6-40

​●代表取締役:熊代 琢

​●TEL:06-6334-1791

FAX:06-6334-1792

​●従業員数:30名

設立:昭和49年8月

資本金:10百万円

事業内容:アジャスター・ボルト(調整ボルト)・ていけいネジ・部品機械加工、ペダルアジャスター・キャスター付きアジャスター・ペダルストッパー、キャスターユニット

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