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​会社概要

株式会社JEI 代表取締役 山之口良子様  インタビュー

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「JEIの“I”はラブの“愛”。

愛のあふれるセキュリティシステムのある

社会っていうことを目指しています。」

水のように浸透するセキュリティインフラメーカーというのが

今の私たちにとってのキーワードです

社長に就任されるまでのご経歴をお話頂けますか?

株式会社JEIは、最初は日本電子工業と申しまして、今年の5月で60周年になります。私の父が創業しました。私で2代目になります。

うちは女姉妹で女の子しかいなかったので、長女の私が後を継ぎました。昭和57年に別の会社にいた私と主人を父が呼びかえしまして、一緒にする仕事をすることになったんです。

社長就任の経緯・きっかけをお話頂けますか?

元々は祖父が貿易会社をやっていたのですが、父は電気電子の出身で“貿易なんか嫌だ”と言って、その会社を吸収して自分で日本電子工業を興したんです。日本で初めての国産電気錠、海外にはあったのですが、国産で日本製の電気錠を初めて作ったのが我が社です。

父は戦争末期、終戦直前に広島におりまして広島で被爆しました。

その時すぐ下の1歳違いの弟、私からすると叔父ですね。その叔父がなくなったんです。当時学徒動員の作業を父と交代で出ていたらしいんですが、その日は叔父が出る日だったんです。

だから、一日ずれていたら父はいなかった、し私もこの世にいなかった訳です。その叔父が亡くなって父は生き残った、それが父の原体験と言いますか、人の命って儚いものでその“命を守らないと”という気持ちが芽生えたから、この電気錠の会社を興したきっかけがではないかと思います。

 

私が会社に入る直前までは本当に小さな町工場でしたが大学卒の定期採用を開始しまして、少しずつ人数が増えていって電気錠だけではなく、ビジネスフォンであるとかオフィスオートメーションのファックスであるとか、パソコンの販売をするようになっていきましたが、非常に競争が激しくなり、電気錠の仕事に回帰し注力することになりました。

父は研究者なので“自分の思うようなものを作る、そしてそれが良いものだったら世の中に受け入れてもらえる、そして向こうから頭を下げて買いにくる”という考えの人でした。

元々自動車のブレーキに使うセンサーの技術開発をしたいと考えていたんですが、当時はそれだけでは食べていけなかったので電気錠もしていたんです。

私たちが会社に戻ってしばらくすると、もともとしたかったセンサーの開発に没頭し始め、次第には全く会社に来ず研究にかかりっきりになってしまいました。

研究してくれるのは良いんですが、売上の3割ぐらいを研究費として投入するようになり、本業で売上も利益も堅調にあげていましたが、そんなに持っていかれては立ち行かないので「うちの利益に合わせた規模にしてくれ」と父に頼むんですが聞いてくれません。父が創業者でオーナーだから、株も殆ど持っているのでどうする事も出来ません。仕方がないので「株を譲ってくれ、どうせ次は私が継ぐんだから、相続対策で困らないうちに譲ってくれ」と言って譲ってもらいました。

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就任後、今までで一番ご苦労された事はなんですか?

そして、父には会社の経営から手を引いてもらったんです。このままいったら、研究所も本社も共倒れするのは火を見るよりも明らかでしたから。

もちろん、すんなりと言うことを聞いてくれませんでしたが無理やりでも会社から退いてもらい、そこから経営の立て直しを始めました。その時はもう完全に債務超過でしたが、本業は堅調に売上と利益あげていましたから、本業に集中することで立て直すことができるだろうと思っていました。

ですが、そこにリーマンショックが来ました。

いつ潰れてもおかしくない状況でしたが、本業に集中する事に舵を切って、研究所も閉鎖し研究所の研究員も本業の方に回って貰いましたが、みんな辞めていきました。こんな会社に将来性はないと思われたと思います。そこからとにかく本業をコツコツ一生懸命やっていくように方向転換し、みんなずっと真面目にやってくました。ただ非常に危機的な状況でリーマンショック以降売上が4割ぐらい下がっていましたし、父とも揉めていますし、借金まみれで銀行は引き上げにかかってきますし、会社を潰すという選択もあったのかもしれませんが、そうしたら私たちの住むところもないし、子供たちを学校も出してやれないという状況になります。

 

ここで頑張るしかないと一生懸命やりました。従業員も非常に頑張ってくれました。2008年どん底の時にある経営者塾に入りました。大病を患って危ないところを治ったんです。人間いつ死ぬか分からない、悔いなく毎日生きなければという思いでした。藁にも縋る気持ちですね。

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どんなことを学ばれたのですか?

そこで“うちの会社は今こうなんです、うちの父はこうなんです、ひどいでしょう”っていう話をしたんです。

そうしたら、みんなにボコボコに言われました。

“会社がそうなるのは社長のあなたが悪いんです、あなたの心が高まっていないから会社も良くならない、お父さんともうまくいかない、まず心を高めないと業績は伸びない、逆はない、一時期伸びても心が高まっていなかったらたちまち地面に激突する、心が高まらない時が伸びない時なんだ、人間として何が正しいのかということをただひたすらやり抜く事、もちろん経営テクニックや戦略戦術も大事だが、まずは経営者の心を正しく清らかなにする、思いやりの心、従業員に愛情を持って接するっていうことをしなければ経営なんか伸びるわけがないんだ”と、塾長はじめ他の塾生さんからもボコボコに言われたんです。

 

“なんでこんなに言われなきゃいけないんだ、私こんな頑張っているのに”って思いました。

涙もポロポロこぼれますし。

 

でもなぜかすがすがしい気持ちになるんですよ。相手のことを思って心を鬼にして“あなたが悪い”とはっきり言ってくださっているからでしょうね。そして“従業員と一緒に心を高めていきなさい”と教えてくださったんですね。その時からずっと従業員と一緒に心を高める教育を十何年やっています。はじめは従業員も各半信半疑だったのですが“よその会社もやって見て会社がよくなったらしいからとにかくやってみようよ”と従業員にも話をしましたら“やりましょう”と言ってくれて、その傍ら一生懸命努力してくれて地面激突寸前でV字回復し始めたんです。

色んな会に参加して学びましたが、どれも言葉は平易なんですがどうやって実践したらいいのかがすごく難しいんです。

例えば“嘘つくな”“親を大事にしろ”“従業員のために思いやりを持て”等いろいろありますが、じゃあ具体的にどうしたらいいのかとなると“私の行動どこが間違っている?充分思いやりあると思っているんだけど”となるんです。

何かを読むたびに学ぶたびに“確かにそうだ”って思うんですが、じゃあどう実践したらいいのかが難しいんですね。でも、学んでいるうちに実感する事が出てくるんです。

例えば、それまで私はボーナスを払うのが大嫌いだったんです。

でも“出さないと入ってこないという事を学びました。”従業員さんにちゃんと払ってあげなかったら業績として戻って来ないという事を実践の中からいやというほど分かりましたし、“苦難の先には福がある”苦難と言うのは幸福の入り口なんだから、苦難に入らないと幸福に辿り着かないんだよと言われて、なるほど確かにうちの会社も山あり谷ありで2008年と2007年の危機、従業員の頑張りで本当に助かりました。

 

その危機を乗り越えてきたっていうのは従業員の自信にもなっていると思います。あの時があるから今があるんだと思っています。でもその時の会社の危機を知っている社員というのはだいぶ減って、全従業員中1/3ぐらいになりました。だから後から入ってきた人たちに、創業者がどういう思いで創業したのか、どういう事件が起きて今のベテラン陣たちがどう会社を繋いできてくれたのか、ということを伝える為に社史を作ったり漫画にしてみたり、色んな所で話してみたりとか、後々まで語り継いでいこうと思っています。

今後社長が目指す会社とは?

私たちはビルのセキュリティであるとか電気錠を中心としたOEM事業、スマートロックの中の部品を提供しています。そのOEM事業のようなわが社のオリジナル製品だけではなく、日本のセキュリティインフラ企業になること。“なんだか良く分からないけど、ふと見るとJEIさんの製品が入ってるね”とか“JEIさんのプラットフォームの上で開発したらすごく早くできた”“安全なシステムが構築できた”とかそういうセキュリティプラットフォームメーカーっていうことを目指しています。だから黒子として技術であったり部品であったり完成品であったりというのを提供もしますし、自社のシステムとしても展開している、だけど黒子としてもやりますよということですね。

ですので“水のように浸透するセキュリティインフラメーカーというのが今の私たちにとってのキーワードです。ことさら“私達が!”っていう事じゃなくて。

去年社歌を作ったんですけど、その唄の歌詞の中に“気づいたらほらそこにJEI”ってフレーズがあるんですけど、そういうようなメーカーを目指していて、JEIの“I”はラブの“愛”。

愛のあふれるセキュリティシステムのある社会っていうことを目指しています。

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うちの会社も山あり谷ありで2008年と2007年の危機、

従業員の頑張りで本当に助かりました。

​株式会社JEI

​会社概要

商号:株式会社JEI

https://www.jei.co.jp/

​●住所:〒545-0023  大阪市阿倍野区王子町4-1-83

​●代表取締役社長:山之口良子

​●TEL:06-6628-3333 

FAX:06-6628-3332

設立:1962年5月23日

資本金:9,600万円

認証:ISO9001(JIS Q):2015 [認証登録番号:QU165380]

取引銀行:りそな銀行、生野支店、三井住友銀行、生野支店

加入団体:日本ロックセキュリティ協同組合(賛助会員)、大阪商工会議所、千葉県設備設計事務所協会(賛助会員)、

横浜市設備設計(賛助会員)、大阪府設備設計事務所協会(賛助会員)、宮城県設備設計事務所協会(賛助会員)

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